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はーの輔

Author:はーの輔
はてさてどんな方が来て下さるのやら
現在は大阪市内にて住んでいます。音楽、美術館めぐり、旅行、きものに興味があります。
同じ趣味の方もそうでない方もごゆるりとお楽しみ下さい。

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人生いろいろ~、茶窯もいろいろ~
島倉千代子さんの掛詞には別段意味はありませんが、茶釜なるものを見てきました。
これもスタンプラリーの冊子がなければ、気付かなかった大西清右衛門美術館
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単にガラスの向こうに並んでいる茶釜を見てもわけわからんちー、なので
ギャラリートークに申し込みをしてみました。

開けてビックリ玉手箱、「学芸員による」ギャラリートークだったはずなのですが、
お出ましになったのは当代。16代目大西さんでした。(^0_0^)

鋳造で作る茶釜。作り方や形、地肌について説明がありました。
鉄の茶釜は錆びていきますし、火にかけるので熱疲労も溜まり、底はとくに割れてくるそうです。
それを鉄粉と漆で補修したり、リメイクをする。
リメイクというのは、茶釜の割れた底を取り換える作業。
昔のことだからのこぎりできれいにスパッと切れるわけでもなく、
金づちで叩いて底を外すそうです。それに別に作った底をまた取り付ける。
その際、元の茶釜よりも一回り小さい底を取り付けた形を「覆垂(おだれ)」って言うんだそうです。
昔からリメイクは行われていたんですね。
そしてその古びた感じが良いじゃない?、と最初から覆垂が付いたように作ることもされてきてます。
地肌もわざと荒らしたように凸凹を多少つけて作ったり。古美色豊かに作るものなんですね。

説明中に思わず、「柄杓、入る?」って言葉に出てしまった茶釜があります。
胴はたっぷり大きめなのに、口が直径12㎝はないぐらい。
使いにくいやーーーーん、お湯こぼしそう、とか。
で、ここで当代、「用の美をとるか、作り手の創造性をとるか、どちらかなんですよね」とのこと。
確かに、口が小さくて胴が大きければいろいろ手を加える面積が増えて、
あれやこれや作り手がしたいことが盛り込める。
でも、使い勝手の目線からいうと、口は大きいほうがいい。
加えてなで肩だと余計に面積が減ってしまう。う
うーーーん、どちらを取るか思案のしどころですね。

小ネタとして、茶釜のお手入れ方法も教えていただきました。
とりあえず、「水を使って手で洗う。そして適切に乾かす」だそうです。
古い釜も新しい釜も、基本的に漆で埋めたりしている部分はあるそうなんです。
そして古い釜は錆びて、ぺりぺりめくれている部分もあります。
そういう部分を指で感じながら、ここは大丈夫そうや、ここは丁寧に、と洗うんだそうです。
たわしやスポンジを使ってしまうと、なかなか感じ取ることが出来ませんよね。
乾かすのも、直火は絶対にだめで、
「冷たい釜には冷たい水、熱い釜には熱い水」を使いますとのこと。
熱収縮膨張で不要な力がかからないようにするって、鉄なのにデリケートなんやなぁと思います。
時間経過でどんどん形や表情をかえる茶釜、それを引き継ぎ使える幸せ、拝見する楽しみ。
いろいろなことを考える時間でした。

そして今回は、茶釜を直接触らせていただきました。ひっくり返して底も見てきましたよ。
お茶席では風炉で隠れていたり、炉の中にすっぽりはまっていたりしてほとんど見えませんもの。
肩口の柄の部分を触ったり、地肌のガシガシした部分を感じたり。
肩の形は一文字、胴は覆垂、意匠は貝。
いつの時期に使いましょうね?と迷うものもあるんだそうですよ。
底もイガイガにささくれていたり、ところどころ色が変わっている部分は補修の跡だったり。
ひとつひとつ、手をかけて使ってきたのがわかります。

大西さんは鋳造で使う鉄にいろいろな素材を添加して、実験的なこともするそうです。
微量元素の種類や量で鉄の性質もかわりますもの。
ひとつひとつ試してみて、トライ&エラーを繰り返してより良いものを作ろうとする
茶釜愛にあふれるその姿勢がとても印象に残りました。
やはり作ってらっしゃる方のお話を聞くのが、一番納得です。
お湯の沸く一沸、二沸、三沸、それぞれの音を感じて楽しめるようになりたいです。

ぜひ、機会があれば大西清右衛門美術館に見に行ってください。
ギャラリートークもおすすめですよ。
もしかしたら当代が直接お話ししてくださるかもしれないし、
もしかしたら直接茶釜を触ることも出来るかもしれません。(^。^)y-.。o○
(こちらの記事も参考になりますよ⇒)

美術館 | 21:15:09 | Trackback(0) | Comments(0)
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